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切手の博物館
切手の博物館の正面。たまたま、入館無料の日であったが、入館料は200円にすぎない。



 目白に「切手の博物館」なるものがあると聞き、家内と出かけてみた。以前、護国寺にある「
オルゴールの小さな博物館」に行ってみたところ、たいそう面白かったので、それなりに期待していた。ところが、この博物館では、展示そのものは、まるでないに等しくて、その代り販売コーナーが充実している。主として、新しく出た各国の切手を買いに行くところではないかと思った。もちろん日本の古い切手も若干はある。

 実は、これでも私は、かつての切手少年で、中学校時代にはお小遣いをためては、目当ての切手を買っていたものである。当時は、菱川師宣の「見返り美人」(1948年発行)、安藤広重の「月に雁」(1949年発行)、喜多川歌麿の「ビードロをふく娘」(1955年発行)、東州斎写楽の「えび蔵」(1956年発行)などの切手が高値をつけていて、カタログを見ながら、あんなのが欲しい、これもいいなぁと、よく思ったものである。今から思うと、印刷技術が稚拙だったのだろうか、色も悪いし、たいした図柄ではない切手ばかりだが、当時は非常に美しく感じた。ちなみに、この切手の博物館の販売コーナーには、上記の切手のうちの写楽があり、13,000円という値がついていた。

 切手収集は、私の中学時代の趣味の王様のようなものだったが、もう大学生くらいになると、趣味としては衰退してしまった。なぜかと考えると、まず、発行される切手の種類が激増して、希少価値がなくなってしまったからだと思う。上に挙げた切手はいずれも
切手趣味週間シリーズの最初の4枚であるが、このシリーズはその後、72年まで16枚も発行された。それと並行して、文化人シリーズ、観光地百選シリーズ、国立公園シリーズ、国定公園シリーズ、日本三景シリーズ、花シリーズ、、年中行事シリーズ、鳥シリーズ、お祭りシリーズ、魚介シリーズ、名園シリーズ、国宝シリーズ・・・などと、これでもかとばかりに延々と続く。これでは、質の悪い通貨の大増発と同じで、切手の価値を損なうこと著しいものがある。

 それはともかく、改めて、現代における切手の効用をみると、今回たまたま開いていた特別展示で、各国の様子がわかって面白い。たとえば、バヌアツ共和国の2003年
発行の切手は、男の成人式の模様を描いている。なんと、足に蔦を結びつけて、高い所から飛び降りさせるという。そう、いわゆるバンジー・ジャンプのルーツなのである。考えてみると、切手はそれぞれの国のその時代における最も輝いている様子を表すことが多い。2階に上がると、ハリウッドの伝説と称して、エルビス・プレスリーやマリリン・モンローの写真が飾ってあった。こういう切手を見にきただけでも、価値があったと思う。

 3階では、特別に張り絵ならぬ、張り切手の催しが行われていた。小学生の子たちが、使い古しの切手を使って、それぞれ張り絵を作っていた。なかなか、良く出来ていて、感心した。気が長くないと出来ないし、情操教育にも良いと思った。孫でもできたら、連れてこよう。


この絵は、使い古しの切手が張られて描かれている。




(2008年8月24日記)

(参 考)
  切手の博物館
 (Philatelic Museum)
  〒171-0031 豊島区目白1−4−23
    電話:03−5951−3331
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