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初孫の誕生
「さくらぽっぷ」さんのイラスト


 実は、昨年末のことであるが、我が家にはじめての「孫」が生まれた。私と家内は、もう来年には、この子から「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼ばれることになる。私の同級生の中には既に4人の孫に恵まれている人もいるが、私たちの場合は、この子が正真正銘の「初孫」である。だからというわけでもないが、いやまあ、その可愛いことといったらない。顔はもちろんだが、チョコチョコよく動くその小さな手や足を見ていると、可愛くてしようがない。ああ、髪もちゃんと生えているとか、目がすずやかだとか、唇をしっかりと結んでいるから意志が強そうだとか、ひょっとしたらとても賢いのではないかとか、親馬鹿ならぬ、爺婆馬鹿がもう始まっている。今からこれでは、仕方がないではないかと思うが……、どうにも止まらない。

 昨年、娘から赤ちゃんが出来たと聞かされてから、長い間、待ちに待ったものだが、ようやく誕生の日を迎えたというが実感である。途中、妊婦健診にも同行させてもらって、赤ちゃんを超音波の画像で見ていたので、順調に育っているとはわかっていたものの、実際に生れてきた赤ちゃんを見ると、うれしさもひとしおである。昨年末、娘の夫から、「破水したので、これから病院に向かいます」という短いメールをもらってから、ほどなくして生まれたので、安産だったといえよう。幸い、「母体も赤ちゃんも健康で、まったく問題ない。」と担当医が太鼓判を押してくれた。

 生まれてきた赤ちゃんを見るのは、30年ぶりだが、この段階では、どの赤ちゃんも似たような顔をしている。ところが10日ほどすると、顔がすっかり赤ちゃんらしくなってきた。こうなると、可愛いという言葉しか思いつかないほどに、愛らしい顔、手、足、そして体つきである。手や足を色々と動かしていて、これからコントロールのすべを次第に身に付けていくようだ。この初孫くん、泣くときはギャーッと派手に泣くが、眠るときにはすーっと寝付いてくれる。だから、なかなか育てやすそうなので、娘ともども、ひと安心である。さて、この子はこれからどんな大人になるか、今からとても楽しみである。それまでに、我々に対して、大きな幸せを与えてくれそうだ。

 子育てが何かと手探りと試行錯誤だった私たちの時代と比べて、現在では赤ちゃんについての知識が飛躍的に向上している。この初孫ちゃんも、そういう時代の最先端の知見を生かしながら、両親によってすくすくと育てられていくものと思うが、まず何よりも、この世に生れてきて、本当におめでとうといいたい。

 ちなみに、私の母からも、こんなメールをもらった。皆から祝福されて、本当に幸せな赤ちゃんである。


 可愛い赤ちゃんで、写真見た時、吃驚しました。
 かしこい顔して、はっきりとした輪郭、わずかまだ生まれて二週間でしょう。驚きました。
 
 目と目の間が離れているので、今に成人したら、大物になって海外に行くのではないでしょうか。
 立派な赤ちゃんで驚いています。

 あなたたちお二人とも、抱いている姿、板についていますよ。
 日に日に大きくなっていく姿が楽しみですね。
 これからも温かく見守ってあげてください。


(2009年 1月 9日記)

 6週間目の様子は、こちらから。





【参考情報】赤ちゃんの研究

 最近のヒストリー・チャネルなどを見ていると、近頃では、アメリカの大学でも赤ちゃんの研究が進んできているようだ。ご承知のように、我々の脳細胞の数だけを見ると、3才頃がピークで最も多いが、それから成長するにつれて徐々に減っていく。そして10歳頃になると、ほぼ3分の1になり、大人の脳細胞の数になるとのことである。それではその乳幼児の時代に、赤ちゃんの脳にいったい何が起こっているのかということが判明しつつある。

 たとえば、第一の実験は、生後わずか6ヶ月くらいの赤ちゃんについてのものである。まず赤ちゃんの目の前の舞台の真ん中に、赤ちゃんからその内側が見えないようにするための小さなスクリーンを置く。一つのおもちゃを舞台の袖から赤ちゃんに見えるように動かしてそのスクリーンの陰に隠し、次にもう一つ別のおもちゃを見せ、同様に舞台の袖から動かしてスクリーンの陰に隠す。その上で、そのスクリーンを倒して赤ちゃんにその二つのおもちゃがあることを見せる。こんなに小さいのに、赤ちゃんは、「そうだろうな」という顔をする。意外と、大人っぽい顔なので、笑ってしまった。

 次の段階として、同様に赤ちゃんに見えるようにしておもちゃを動かし、その二つのおもちゃをスクリーンの裏に隠す。そのうち一つのおもちゃを赤ちゃんに見えないように取り除いたうえで、スクリーンを倒して赤ちゃんに見せる。そうすると、一つしかないおもちゃを見て、赤ちゃんは、「あれっ」という不思議な顔をする。つまり、こんなに小さくて言葉も出せないのに、もう赤ちゃんは、記憶しているばかりか、数字の概念を理解していることがわかる。

 今度は第二の実験として、8ヵ月と1歳3ヵ月の二人の赤ちゃんに、こんなことを見せる。赤ちゃんを前にして、左にビスケット、右にゆでた野菜のブロッコリーを載せた皿を置き、まず赤ちゃんに自由にそれを取らせる。いずれもビスケットを選んで食べてしまった。そこで次に、赤ちゃんの前にいる実験者が、ビスケットをちょっと口に入れたあとすぐに美味しくないという嫌な顔をして、それを元の皿の上に戻す。続いてブロッコリーを口に入れて、これをニコニコしていかにも美味しそうに食べる。その上で、赤ちゃんにまたどちらかを選ばせる。すると、8ヵ月の赤ちゃんは、やはり前と同じようにビスケットを選ぶが、1歳3ヵ月の方は、驚いたことに実験者の顔を見ながら野菜のブロッコリーを選ぶのである。これは、もう1歳3ヵ月になると、周りの人の様子を観察しながら、それに適した行動をするようになるということを示している。

 私が考えるに、生まれたばかりの赤ちゃんには、どんな環境にも耐えられるようにと、最大限の数の脳細胞が用意されるのではないだろうか。そして、上に述べた様々な能力、とりわけ運動能力、観察能力、判断能力、言語能力など、人間としての数多のチャンネルを構築するために、こうした脳細胞ネットワークが造られる。おそらく3歳になるまでの間に、こうした作業がピークを迎え、そして10歳になる頃には一段落して、そのまま大人の頭脳に移行していくのであろう。

 だから、赤ちゃんが単にミルクを飲んで寝ているだけと思ったら大間違いで、実は自分の頭脳をこのように徐々に構築していっている重要な期間なのだと思う。だから、親の方から赤ちゃんに話しかけたり、あやしたり、周囲を見せたり、そうしたスキンシップが必要なのである。しかし、大事なことは、こういう過程を、あたかもお酒を熟成させるように自然に無理なく行わせることだと思う。この間に、幼児の早期能力開発などと称して、言葉や数字などを詰め込んだりするような、あまり不自然なことをしないことである。かえって、落ち着きがなくなったり、情緒面に問題が起きるという。





 初孫ちゃんの誕生(エッセイ)は、こちら。
 初孫ちゃんは1歳(エッセイ)は、こちら。

 初孫ちゃんは1歳4ヶ月(エッセイ)は、こちら。
  初孫ちゃんは1歳6ヶ月(エッセイ)は、こちら。
 初孫ちゃんもうすぐ2歳(エッセイ)は、こちら。


(2009年 1月 9日記)
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