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徒然128.ヘイ・フィーバー
 2月も半ばとなったが、道行く人の中には、鼻と口をすっぽりと覆う大きなマスクをしている人がやけに目立つ。「あれあれ、おかしいなぁ。去年の12月は、インフルエンザが流行ったので、それ用のマスクをしている人が多かった。でも、今年に入ってその数はかなり減ったはずなのに、また増えてきた。これは一体どうしたことだ?」と思っていたら、私のテニス仲間の友人が、顔をくしゃくしゃにしながら、「また花粉の季節が来ちゃったよ」という。見ると、充血した目からは涙、鼻からは鼻水、それらを拭う間には、大きなくしゃみを2〜3発と、みるからに気の毒である。人によって、2ヵ月間ほどで治るというケースもあれば、自分は夏までこんな調子だという人もいるから、不思議である。影響を受ける花粉の種類が違うのかもしれない。

 そういえばこの頃、外を歩くと、どういうわけか、顔の表面がねっとりとした感じになり、それが何かはわからなかったが、頬に何物かが軽く当たる気がしてむずむずする感覚がしていた。私は、外を歩いた後で家に帰ったりオフィスに戻ったりすると、必ず真水で顔を洗うのを習慣にしているが、とりわけ近頃では、そうして顔を洗った後は、幾らかすっきりした気分になる。ああ、これが花粉かと気がついた。

 実は、私は花粉症ではないが、家内や息子が花粉症で、いつもこの季節には、見ていて可哀そうになる。それでも最近は、良い薬と治療法が開発されたようで、以前に比べれば、症状がとても軽くなった。もちろん、完璧とはいえないまでも、ほとんど日常生活に支障がないまでになったようで、たいへん良かったと思う。

 花粉症は、イギリスのヘイ・フィーバー(Hayfever)と同じで、植物の花粉が一斉かつ大量に飛んで空中に漂い、それを人間の免疫機構が異物と判断して、これと闘う免疫物質を出すから生じるという。ヘイ・フィーバーの場合は、Hayつまり牧場の干し草となる芝草から同様に出る花粉などが引き起こすものであり、自然の草地を一斉に人工的に芝草へと替えてしまったからである。

 日本の場合は、戦後に人工的に植林した杉の木から出る花粉が主因である。もちろん、そのほかにブタクサなど他の植物の花粉が原因となる場合もあるようだ。今年は去年の夏の気温が高かったせいもあって、飛ぶ花粉の量は去年の倍以上とのこと。人間の力で自然をいじったりするから、こんなことになるのだという自然からの警鐘かもしれない。

 花粉症は、結局はアレルギー反応なので、長い間アレルゲンに曝されると、それに対する抗体が体の中で徐々に蓄積されていき、それが一定の閾値(いきち)を超えると、発症することがわかっている。だから私の場合、なにしろアラカンの歳だから、もうすでに相当、抗体が出来ているはずなので、この時期は、なるべくその数を増さないように注意している。たとえば、外に出るときは可能な限り車や電車を使い、道を歩くときはできるだけ地下鉄や建物のトンネルを利用し、ゴルフをやめてテニス、それも室内でプレーするなど、外で吹く自然の風に長く曝されないようにと気を付けている。また今年もそうしなければ・・・、いやいや、面倒なことだ。

 私の友達の中には、三度の飯よりゴルフが好きという手合いが多くて、季節を問わず土日は必ずゴルフ・コースを歩くという人もいる。しかし、こういう人は、この季節にそんなことをするなんて、まるで花粉症にかかったり悪化させたりしに行くようなものだと思うが、好きなゴルフの方が勝るというわけか・・・。はてさて、まったくもって、御苦労さまというほかない。



(2009年2月16日記)
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