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徒然143.スイカとパスモ

 私のオフィスで、ふたりの人が、JR東日本のスイカと地下鉄のパスモの話をしていた。スイカは2001年から、パスモは2007年から東京地区にお目見えした非接触式のICカードで、前払いで改札口を通ることができる誠に便利なものである。定期券にもできるし、一回ごとに乗るときでもそのたびに自動的に清算してくれので、もはや生活に欠かせない存在になってしまっている。

 この二つは一方はJR東日本、他方は東京の地下鉄、電鉄、バスなど30の会社が寄り集まって作ったところが発行主体でデザインも違っているが、実はいずれもソニーが開発したFelicaという技術を使っている。だから、東京地区ならどちらのカードでもJR、私鉄、地下鉄、バスのどれにでも乗ることができる。複雑な乗り継ぎでもあっという間に料金の計算をしてくれるから、コンピューターのなせる業とはいえ、素直に感心してしまう。一昨年、関西に行ったときにはJR東日本のスイカを持って行ったところ、阪急電車などの私鉄では駄目だったが、JR西日本の電車では使えた。

 ところで、私のオフィスでの話に戻ると、ふたりは、いずれもスイカとパスモの双方を持っているのであるが、「財布にその二つを同時に入れておいて、改札を通ることができる」「いやできない」と、口角泡を飛ばして議論していたのである。一方は、「名刺入れに二つ入れておいて、それで実際に改札を通っている」と主張する。他方は、「いやいや、自分も財布に入れてやってみたが、駄目だった」という。どちらも譲る気配がない。そこで、私が口を挟んだ。

 (自分は通っているという人に)「あなたのは、料金を二重に取られているんじゃないの?」というと、相手は、虚を突かれたようで「ポカーン」と口を開けた。

 (通ることができなかったという人に)「あなたの財布には、たくさんお札が入っているんじゃないの?」というと、相手は「わが意を得たり」という顔をした。

 でも、実際にはどうなのだろうと思う。私のオフィスビルに入るときには、同じような非接触式のICカードを使っている。それをスイカと一緒に財布に入れて使おうとすると、ピポ−ン!という音が鳴って使えない。だから、それを使えると主張している人は、やはり料金を二重取りされているのではという疑念が生じる。それとも、コンピューターの気まぐれで、どちらかのカードから取られているのだろうか?

 そんなことを考えていたところ、最近、ウェブでこんな製品を見つけてしまった。いやはや、世の中は狭い。同じようなことを心配している人がいるものだ。説明によると、「磁力線を遮断するシートなどを間に挟んで、複数のカードが反応することによる改札機のエラーを防ぐことができる」とのこと。えぇと・・・そうすると、さすがに二重取りはされていなくて、二つのカードを読み取ろうとしたときには、改札機はエラーを出すということか・・・。本当だろうか?

 ちなみにこれは「さくらクレパス」という会社だけれど・・・・あれぇ・・・ひょっとして、私の小さい頃によく使ったクレヨンや色鉛筆のメーカーではないか・・・やはり、そうだった。こんなことをして、生き残っているらしい。結構なことだ。

   アンテリージェ 改札エラー防止パス入れ

 2枚の非接触式ICカードを表・裏で使い分けることができます。
 紛失しやすい切符を収納する小さなポケットも便利です。

 [特徴]
 1.“深いエンボス”と“ しなやかな革素材”の絶妙なバランス。
 2.紛失しやすい切符用ポケットが便利です。
 3.名刺やカードも収納できる“ダブルタイプ”とシンプルな機能の“シンプルタイプ”



(2009年5月23日記)











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