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徒然151.衆議院選挙で政権交代


 麻生太郎首相の下で衆議院が解散され、2009年8月30日に総選挙が行われた。過去にほとんど例のないという真夏の暑い盛りに行われた選挙である。その日の深夜、NHKテレビの開票速報を見ていて驚いた。自民党が50議席前後でちっとも伸びないのに対して、民主党が180議席、200議席、225議席と、ぐんぐん伸ばしていたからである。午前0時を過ぎても、自民党は100議席に届かない。民主党は、過半数の240どころか300議席を超える勢いである。改選前は、4年前の小泉首相時の郵政選挙におかげで、自民党は300議席も保持していたから、この変わりようというのは、まるでオセロ盤をひっくり返したような大激変とでも言うべき事態である。これでは、自民党が歴史的大敗を喫し、民主党のいう政権交代が実現するのは、まず間違いがないと思って、そのまま床に就いた。

 それでも気になったのか、午前6時には自然に目が覚めて、またテレビのスイッチを入れたところ、その時点で、既に大勢は決まっていた。冒頭の表にあるように、民主党は308議席(前回比193増)、自民党は119議席(前回比181減)、公明党は31議席(前回比21減)となった。政権与党の自民党は、現職の総務会長をはじめ派閥の領袖クラスが相次いで落選し、元首相ですら、落選したり、民主党の女性新人たちにあと一歩まで迫られた。小選挙区で落選し、比例代表でかろうじて復活という例が多かった。同じく与党の一角を担った公明党は、小選挙区で全敗し、その中には大田代表、幹事長、元国土交通大臣という大物が落選した。

 それに対して民社党は、久間章生元防衛庁長官を破った福田衣里子氏(28)、公明党の大田昭宏代表を退けた青木愛氏(44)、堀内光雄元自民党総務会長に競り勝った坂口岳洋氏(38)など、若手で、それも女性の活躍が目立った。こういう人たちが、真夏の日差しの中を自転車に乗って自分の名前を連呼し、中にはマラソン選手よろしく自分の足で選挙区を走り回って有権者に訴えたのである。だから、高齢の候補者が多い自民党は、たとえ政府や党の高位高官の職にあったといっても、勝手が違って、そう簡単に太刀打ちできる相手ではなかったのかもしれない。

 昨年来の世界的不況で、日本経済を支えてきた輸出の減退とか、GDPの大幅減とか、ワーキングプアーとか、後期高齢者への対応とか、派遣切りとか、公共事業の減少とか、子育てへの不安とか、まさに難題難問が山積している。しかし、自民党は、ポスト小泉にかつての首相の二世・三世が政権の座についてはその椅子を投げ出すということばかりを続けて、適切な解決を図ることができなかった。そうしたことから、有権者の不安心理と現状打開の期待が相まって、現実の政権交代という形になったものと思われる。

 民主党は、参議院では単独過半数には足りていないので、これから社民党などの旧野党と連立を組むという段取りになっていくのだけれども、その協議がどうなるか、大勢の新人議員をいかに活用するかなど、難問が待ち受けている。もちろん、その前に選挙中に示したマニュフェストの内容を実現していく必要があるが、そのためには膨大な財源が必要なので、赤字国債は発行しないと約束した以上、その手当てをどうするかが今後直ちに直面する問題である。



(2009年8月31日記)
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