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徒然167.東京スカイツリー245m

北十間川の川面に映る東京スカイツリー


 地味な社風の東武鉄道が、まあ何を思ったか、ある日突然、在京のテレビ局とともに、東京タワーに代わるテレビ電波塔の建設に乗り出してから3年9ヵ月の年月が過ぎた。その間、「東京スカイツリー」という愛称が決まり、墨田区押上で、いよいよ着工の運びとなった。最初は何も聞こえて来なかったが、地下部分の工事が終わり、いよいよ地上部分が姿を現すと、急に世間の耳目を引くようになった。

 特に最近では、タワーが日に日にぐんぐんと伸びているようで、今朝私が見に行ったときには、現在の高さは245メートルと表示されていた。計画では、634メートルにする予定だというので、ちょうど3分の1を過ぎたところである。しかしそれでも、六本木ヒルズくらいの背丈は優にあり、実際に目にすると、非常に高いという印象を受ける。だから、これにあと2倍もの高さが加わった暁には、近くで見上げたら、首が痛くなるのはまず間違いないだろう。

 今日はたまたま冬らしい青空が広がっている日だったので、その空の青を背景として、網目のように編まれている銀色のパイプが、空に向かってすっくと伸びている。全体を日本古来の五重塔を参考にしたということで、そのパイプの網目が微妙にひねりながらからまりつつ、上へ上へと伸びていくところを見ると、なるほどそうかという気になる。高いところは円形だが、近寄ってみると、地面に近いところは三角形である。だから、塔全体の安定感が、見た目にはそれだけ増している。


東京スカイツリーの建設クレーン



 建設中の塔の先端には、三本のクレーンがあって、それが交互に資材を釣り上げている。なるほど、高層ビルの建設と同じ手法だ。もっとも、最近の高層ビルといえば、要するにパイプとガラスの塊のようなものだから、そういう点からすると、これは当たり前のことである。それにしても、600メートルを超す建築物なんて、台風や地震の多い日本で造っても大丈夫なのかと思ってしまう。変に柔構造なぞを取り入れると、上部展望台では、ちょっと風が吹いただけで大きく揺れるのではないかと思うが、どうだろう。まあこればかりは、造ってみないとわからないのかもしれない。


東京スカイツリーの三角形の一辺



 ところで、中東の国ドバイの高層建築物であるブルジュ・ドバイは、高さ824.55メートルで外回りの建設が終わったと聞くが、さすがに東京スカイツリーはこのアラブの国の蜃気楼のような建物の高さには、かなわなかったようだ。その代わり、東京スカイツリーは、鉄塔としては世界第一の称号がもらえるようである。もっとも、その順位はスーパーコンピューターと同じで、いつまた下位へと転落するかわからないが・・・。


東京スカイツリーの本日現在の建設中の高さ245メートル



 東京スカイツリーの撮影場所としては、日経新聞(2009年12月12日号)に載っていたのであるが、押上駅で降りて北十間川沿いにある十間橋に行くとよい。そこから撮ると、東京スカイツリーが川の正面に見えて、途中には障害物がないから塔の全体の姿を写すことが出来る。加えて、その塔の姿が川面に映るので、これがまた素晴らしい。試してみる価値は大いにあると思う(冒頭の写真と次のビデオ)。





 東京スカイツリー(ビデオ)はこちらから。


 東京スカイツリー511mは、こちらから。

 東京スカイツリー609mは、こちらから。

 東京スカイツリー634mは、こちらから。




(2009年12月23日記)


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