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お台場〜海の地球

お台場ウォーターイルミネーションの「象」の映像


 お台場ウォーターイルミネーション実行委員会というところが、お台場でイルミネーションを行っていると聞き、東京の夜景を撮っている身としては、これは見逃してはいけないとばかりに、現地に行ってみたのである。自由の女神のところへ着いた頃には、もう夕暮れが近づいている。午後5時を過ぎる時には空にわずかな赤みを残すだけで、瞬く間に暗くなった。おかげで、この期間だけ特別に虹色にライトアップされたレインボー・ブリッジが、くっきりと見えるようになった。するとあたかもそれを背景として、海上に設置された長いノズルの両端から、何本かの色のついた噴水がわきあがってきた。続いてシャーッという音とともに、正面の一面に水が膜のように噴き上がり、そこに色とりどりの色彩や映像が大きく映し出された。

お台場ウォーターイルミネーションの「芽ばえ」の映像



 これは、どういう仕組みなのだろうと、一瞬、考えてしまったのだが、どうやら、正面の映像は、平面を作るように海水を噴水のごとく噴き上げて、いわば海上に水のスクリーンを作り、そこに後ろの台船に積んだ映写機で投影しているらしいことがわかった。理屈はわかったので、その映像を見るのに集中していると、最初は赤一色、青一色、それが橙色に代わり、さらにそれらの色がミックスするというように、色の変化で観客にインパクトを与えている。やがてそれが、次第に具体的な植物とか動物のような映像となり、若葉の芽、向日葵の花、象、シマウマなどと変化して、最後に地球が出てきて、この幻想的なショーは、おしまいとなる。途中では、背景のレインボーブリッジの映像まで映されるのには笑ってしまったし、文字までくっきりと映し出されたが、それがまた良く見えるものだから、驚きである。

お台場ウォーターイルミネーションの「レインボーブリッジ」の映像



 その合計時間は、約15分間という簡単なものだが、真ん中の幅40メートル×高さ15メートルのウォータースクリーンと、その両脇で高さ30メートルまで噴き上がる10本の噴水とのコラボレーションが、人の目を引く。これは、なんでもその実行委員会のHPによると「大型ポンプで吸い込んだ海水を特殊ノズルで噴出して造り出す」というもので、なかなかダイナミックなショーである。しかも、たまたまその背景にあってライトアップされている東京タワーやレインボー・ブリッジと、妙に調和している。題して「お台場ウォーターイルミネーション 海の地球(ほし)」である。海水を吹き上げて映画のスクリーンにしてしまうなど、なかなかのアイデアであり、一見の価値はあると思う。

お台場ウォーターイルミネーションの「地球」



 このショーのアイデアは秀逸なので、その夜景点数を考えるときには当然これを考慮する必要があることは言うまでもない。したがって、そもそも背景が虹色にライトアップされたレインボー・ブリッジなのだから、それが95点というなら、このショーについてはそれよりも当然に点数を高くするべきではないかとも思うのである。しかし、結論としては93点としたい。

 というのは、映し出す映画が、いささか中途半端なのである。様々な色の変化で勝負するのもよし、植物や動物で勝負するのもよいのであるが、この映画はそのどちらなのか、何がいいたいのか、観客としてははっきりさせてほしいと思うところである。つまり、パパッと一瞬にして行われる色の変化やそのミックスはそれなりにおもしろいし、それだけでショーとして成り立つと思う。だから、そこにわざわざ、字を映し出して何かメッセージを発しようとするところが、製作者側のうまくないところだと考えるのである。私に言わせてもらえば、植物や動物が意外にはっきりと映っていたし、それが予想外だったので、これ一本で勝負すればよかったと思う。そうすれば、イメージの拡散を防ぎ得たのではないかと考えるからである。



 開催日:平成22年12月21日〜平成21年1月11日
 時 間:17時、18時、19時、20時<毎00分〜15分>
 場 所:お台場海浜公園

 主 催:お台場ウォーターイルミネーション実行委員会



(2009年12月27日記)



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