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六義園の枝垂れ桜

六義園の枝垂れ桜


 東京で咲く桜としては、これ以上の豪華絢爛なものはないだろうと私がひそかに思うのが、六義園の枝垂れ桜である。いつも、染井吉野が咲く頃になって行ってみると、もう散り始めていてがっかりという有り様だった。そこで、今年は早めに行ったつもりだったが、それでも思ったより少し遅くて、ちょうど満開の時に当たった。まあ、結果としてよかったということである。

六義園の枝垂れ桜


 もうひとつの今年の工夫は、開園した直後に行ってできるだけ見物人のいない枝垂れ桜を撮ろうというものである。それで、どうだったのかというと、午前9時開園のところを5分過ぎに着いたのだが、もう枝垂れ桜のすぐ前には2〜3人の人がいて、しかもなかなか熱心に写真を撮っている。特に、黒っぽい服の女性は、右に傾いてクローズアップで桜の花びらを撮ったかと思うと、今度は左に傾いてまた同じように撮ったりと、その場をなかなか開けてくれない。カメラを持って遠巻きに並んでいるカメラマン・ウーマンは、皆イライラしているのがわかる。しかし、その願いもむなしく、それからしばらくして、どっと見物人が入って来てしまった・・・万事休すである。まあそれでも、何とか数枚は、枝垂れ桜だけの写真を撮ることが出来た。欲を言えば、空が青空だったら、桜のピンクと映えて美しかったはずなのだが、それだけが心残りというものである。また来年の楽しみとしておこう。

木五倍子(きぶし)


 さて、それから園内を一周してみたのだが、もう春の息吹きが感じられて嬉しくなる。苔は緑色を濃くしているし、木々には新芽が出ている。緑の葡萄のような、木五倍子(きぶし)が咲いているところがあって、その辺りだけが異次元のような、とても不思議な風景であった。池では、金黒羽白(キンクロハジロ)がたくさんいて、餌をめぐって鯉と壮絶な取り合いを演じていた。ちなみに、このカモ科の小型の鳥は、頭の後ろの毛が飛び出したようにバラついているので、別名を寝癖鳥(ねぐせどり)というのだそうだ。まったく、面白い命名をしたものだと感心する。そのほか、花海棠は、まだつぼみで、山吹は、その一部が咲き始めていた。早春の段階が終わりつつあり、いよいよ春本番が近付いている。

金黒羽白(キンクロハジロ)




(2010年3月28日記)





 六義園の枝垂れ桜( 写 真 )は、こちらから。


 桜の季節 2010年(エッセイ)は、こちらから。


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