<< 本土寺の紫陽花と花菖蒲 | main | 札幌の睡蓮池とテレビ塔 >>
徒然184.LittleDog、BigDog


 ユーチューブに掲載されたこの動画、見れば見るほど不思議な気がしてくる。このカブト虫のようなロボット、LittleDog というらしいが、それがまるで身の回りの誰かにそっくりなような親しさと、それでいてアブラ虫のような訳の分からない気持ちの悪さとを同時に感ずるからである。階段を四足で慎重に上がっていくのは、見たことのない不気味な昆虫のごとくである。しかし、大きな塀にまず両手(前足)をかけて体を持ち上げ、それから両足を引き上げて無理やり登って行くというのは、不器用な近所のおじさんが塀を乗り越えているのとそっくりである。思わず、笑えてきた。

 単純に4本の手足を動かしているのではなく、ちゃんと頭を使っているらしい。たとえば、デコボコした滑りやすい場所ではそのことを覚えていて、もう一度通るときには、そこを避けるという頭の良さである。つまり、運動能力だけでなく、しっかりとした学習能力もあるというわけである。コンピューターによるコントロール能力や各種のセンサー能力が相当程度上がってきたからこそ、出来るようになったことだろう。

 これは、南カリフォルニア大学のCLMC(Computational Learning & Moter Control Laboratory)が作り出したロボットであるが、実はこの前身のロボットがある。それは、次のBigDog(Boston Dynamicsの製品)である。





 いやまあ、これは凄いの一言に尽きる。駕籠かきの前後の人の足だけのようなものが、ひょこひょこと体を上下に揺らしながらあらゆる障害を乗り越えて進んでいく。それが、坂だろうが、山道だろうが、凍った湖面だろうが、雪が降り積もった 道路だろうが、まるで構わない。途中、誰かに側面を蹴られても、一瞬ぐらつくが、すぐにまた立て直して、再びひょこひょこと歩き出す。いやはや、ここに至ると、何かの冗談のような気がする。自重が235ポンド(106キロ)で、340ポンド(154キロ)の荷重をかけられるというから、それなら山道を歩くロバ代わりになるではないか。いやそれどころか、これに歩兵用の装備を積ませれば、戦場でも使える。

 アメリカは、アフガンでのタリバンとの戦いでは、ロボット技術を駆使し、アメリカ本土から無人機を遠隔操縦をして爆撃などをしているようだ。陸軍では偵察任務や爆弾処理をさせるロボットの実用化が進んでいる。軍事技術にかけては、アメリカの右に出る国はないので、これからもますますこの分野の技術に力を入れてくるだろう。

 日本は、ホンダのアシモあるいは工作機械などで培った高度なロボット技術があるというのが、これまでのお国自慢のようなものだったのだけれど、もう既に追い越されているのではないかという気がしてきた。



(2010年6月22日記)


カテゴリ:徒然の記 | 20:39 | - | - | - |